山口県を走る観光列車「〇〇のはなし」の車内やオススメ座席、楽しみ方を総まとめでご紹介! 伯備線や山口線(津和野)なども走った最新の運行状況や切符の料金、予約方法もわかりやすく解説します。
「〇〇のはなし」は、山口県の新下関駅から長門市駅を通り、東萩駅でのローカル線の雰囲気漂う山陰線の日本海側を走る観光列車です。
列車名の「はなし」には二つの意味があり、ひとつはこの列車が走る萩(は)、長門市(な)、下関(し)の頭文字をとった意味、もう一つが、沿線各地のとっておきの「はなし」を味わったり、感じたり、聞いたりして楽しめる列車というコンセプトに由来します。
その名の通り、日によって沿線各地の方が実際に乗車されて、車内で各地の魅力あるはなしを紹介いただけたり、途中駅でグルメやふれあいを楽しんだり、予約制の特製のお弁当で食のお話を楽しんだりと、ローカル線を走る”観光列車”らしい工夫にあふれた列車です。
この記事では、そんな「〇〇のはなし」の車内の様子や楽しみ方、最近の運行状況などを5分でわかる記事でご紹介します!
「〇〇のはなし」が当初運行していた下関~萩の間の一部区間は、2023年6月の大雨の影響で2025年5月現在も災害運休中のため、「〇〇のはなし」も当初区間では運休中です。
ただし、最近は西日本各地の「おはなし」を楽しむ列車として、山陰線以外の路線で臨時運行されています。最近臨時列車として運行された時期や区間は次の通りです。
いずれの区間でもこの列車のコンセプト通り、運行日により、この列車だけの沿線各地の素敵な「はなし」を楽しめるイベントが企画されていました。車内で伺った”はなし”を元に、そのまま街歩きに生きる体験は新鮮でした。
列車は2両編成の気動車で、1号車が和風コンセプト、2号車が洋風コンセプトで車両ごとに雰囲気がガラッと異なります。
座席タイプは、1人旅にもピッタリの1~2人掛けのカウンター席から、2人向けボックス、4人向けボックスと様々な人数の旅行にフィットする多彩な設定です。以下、各号車の座席タイプを詳解します。
まず、1号車にはカウンター席と、2人向けボックス、4人向けボックスがあります。山陰線運行時は、カウンター席と4人向けボックス席が海側です。
続いて、2号車には2人向けのカウンター席が並びます。山陰線運行時に海側となる偶数番号の座席は窓を向いたカウンター、反対側の奇数番号の座席も海側(車内通路側)を向いて配置されています。
この列車の2号車には車内販売カウンターがあり、特産のドリンク(アルコール類、ソフトドリンク)やスイーツ、グッズなどを購入できます。
現在は山陰線では運休中ですが、山口線での運行時は山口県の地ビールや、同区間で運行するSLやまぐち号の車内販売でも売られている「石炭わっふる」などがラインナップされていました。
また、お弁当の予約サービス(対象列車限定)を利用した場合は、ここで受け取れます。
また、観光列車の旅で気になるのが荷物スペースや充電用の電源などの有無ですよね。結論から言うと、荷物スペースや電源、Wi-Fiはいずれも不自由なく設置されていました。
荷物スペースについては、座席上の網棚のほか、網棚がないボックス席では座席と座席の間に荷物を置けるスペースがあるほか、車端部の一部にも荷物を置けるスペースがあるため、スーツケースなども特に心配なく持ち込めます。
また、2席に1つの割合でコンセントも設置されているため、ACアダプタとケーブルがあればスマホの充電は可能です。
このほか、JR西日本のフリーWi-Fiも飛んでいて適宜利用できました。
ここまで車内の様子をご紹介しましたが、まとめとしてオススメ座席をご紹介します。
まず、人数面でのオススメ座席ですが、基本的には人数にフィットする座席を選ぶのが間違いがありません。1人旅の場合はカウンター席が第一候補になりますが、2号車のカウンター席は2人掛けのソファのため、座席が独立している1号車のカウンター席の方がおすすめです。
2人旅の場合は、1号車のボックス席か2号車のカウンター席かで選択肢が広がりますが、ここは好みかな、と思います。
車窓面では、山陰線運行時は海側にあたる偶数版の席番がよりダイナミックに海景色を楽しめる点でオススメですが、山口線やほかの路線で運行する場合はその時々で変わるため気にしすぎる必要はないかと思います。ちなみに山口線運行時は左右どちらにも見どころがありました。
なお、列車の座席表は「〇〇のはなし」公式ページ[1]に掲載されていますので、切符購入時などには手元に準備しておくと便利です
〇〇のはなしは全車指定席の列車として運転されていますので、乗車の際には乗車券のほかに指定席券が必要です。指定席料金は以下の通りです。
列車 | 区間 | 乗車券 | 指定席券 |
---|---|---|---|
〇〇のはなし | JR西日本エリア各地で運行 | (乗車区間分の運賃) | ¥530(全区間同一) |
指定席券は、1か月前の10時から全国のJR駅やJR西日本のウェブ予約サイトe5489等で一斉に発売されます。例えば、列車に2月15日に乗る場合、1か月前同日となる1月15日の10時が発売開始日時です。
発売開始後は要は”先着順”となるため、席を確保するには早めに予約とることが鉄則です。
次の項で空席の確認方法や具体的な予約方法に加え、希望の指定席券を取れる確率を高める方法として「e5489の事前申し込み」についてご紹介します。
指定席券は早めにとるのがオススメとは書きましたが、なかなか発売開始に合わせて購入するのも都合がつかなかったり、大変ですよね。
そんな方に向けて、e5489には手軽に指定席確保の確度を上げる方法として「事前申し込み」なる仕組みが存在します。これは、発売開始のさらに1週間前、つまり1か月+1週間前の5:30から事前受付し、発売開始となる1か月前の10時から順番に購入処理される方法です。
結局は順番に処理するため、取れないことや連休などでは時間がかかることもありますが、基本的には十分早いタイミングで予約を取ってくれます。駅に出向く時間がない場合は手軽で、私も重宝しているおすすめの方法です。
列車の空席確認や予約は、通常の特急列車や新幹線等と同様にJR駅の指定席券売機(みどりの券売機)やみどりの窓口で行えます。そのほか、JR西日本のウェブ予約サイト「e5489」からも手軽に確認・予約できます。
なお、e5489からは座席位置の指定ができない(概ね人数に合わせて自動で選ばれる様子)ので、希望がある場合はみどりの窓口を利用する必要があります。
いかがでしたでしょうか。この記事が皆さんの中国地方の旅行計画の参考になれば幸いです!
同じく中国地方は広島の瀬戸内海を走る人気観光列車「etSETOra」もおススメです!